オンラインゲームでの恋

僕は一人の女性に恋をした。
その人とはオンラインゲームで知り合った。
どんな顔の人かはわからない。
どこに住んでいるのかもわからない。
だけど、確実に言えることがある。
その人は間違いなく女性であり、やさしく、理解力があり、僕と同じ趣味を持っていて、どんなに会話をしても足りないくらい話が合う。
運命という言葉がこれほど似つかわしい相手はいないだろう。
好きなマンガも、アニメも、びっくりするくらい同じだった。
だから、僕は彼女に現実世界でも会ってみたいと伝えた。君に恋をしているんだと。
たとえ君がブスだったとしても、僕はそんなこと気にしない。
君に会いたい、と。
返事を聞くのが怖かった。
だが、彼女も悩んだ末に僕に会うことを約束してくれた。
僕は彼女と約束した喫茶店にやって来た。
僕が予約指定していた席に彼女は座っていた。
彼女は92歳のお婆ちゃんだった。
僕らは付き合うことにした。