マシンガン

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妻が苦しむ僕を磔にした。
「一体何のつもりだ!」
怒鳴るように妻に問いかける。だが妻は何も答えない。
妻はその手に黒光りする何かを持っている。ちょっと待て…それは…
恐怖に慄く僕に妻はそれを見せつけた。マシンガンだ。
「すぐに楽にしてあげるわ…」
妻は微笑むと、躊躇うことなく引き金を引いた。

パラララララララッッ!!!!

マシンガンの軽い発射音が耳に届く。僕の体に次々と銃弾が突き刺さる。
その銃弾は僕の体の表面をえぐり、僕を苦しめる蕁麻疹を撃ち抜いてはすぐに傷を修復していく。
ああ…銃弾が体に突き刺さる度に僕は蕁麻疹の繰り返される痒みから解放されていく。
やがてすべての弾を撃ち尽くした僕と妻は同じセリフを吐いた。

「快っ…感っ…!」

後から聞いた話だが医師である妻はこの「麻疹ガン」を使う為に猟銃免許を取ったようだ。
医師免許と猟銃免許がなければ麻疹ガンは取り扱えないからね。
公開:19/11/15 18:28

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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