決戦前夜

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X星人が地球を侵略しにやってくる。
テレビではその話題で持ちきりだ。
もうすでに政治家、著名人、権力者たちは霞ヶ関地下のシェルターに避難しているらしい。

まったくもって現実味がない。
なにがって、この僕が地球の存亡をかけてX星人と戦う羽目になってしまった。
これは政府の意向で決して逆らうことができない。

決戦の日は明日。
ハチ公前にて。
地球外でも待ち合わせ場所として有名らしい。

周りの人々はどこかに避難していく。
僕の前を何もいわずに通り過ぎる。
見て見ぬふりをすることで役にも立たない自尊心ってやつを保とうとしてる。
センター街から若者たちの声が消え、町にはひとっこひとりいなくなった。

人気のないむなしく立っている商業ビルがさながら核戦争後に建てられたバラックのように映る。

真夜中の12時。
明け方には奴が来る。
暗闇の中そびえる109。

町は今確かに浄化された。
SF
公開:19/11/16 16:59
#渋谷

tomuyamu( 日本 )

こんにちは。 tomuyamuです。 スパイシーなお話書きたいです。

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