未来からの訪問者

0
3

 とある目的の為、青年は未来からその『街』を訪れた。
 時間は限られている。
 彼はすぐに、歩き始めた。

 見慣れない街の中を、祖母から聞いた昔話を頼りに彼は歩いた。
 話の通り、街には様々な出来事があった。
 その全てに彼は驚き、また先へと進んだ。
 時間を要しながらも、彼は目的の場所に到着した。
 そこは、『忠犬ハチ公』と呼ばれる銅像が置かれた場所。
 祖母と、今は亡き祖父との思い出の場所だった。
 未来では、この場所は存在しない。
 彼は銅像の前で写真を撮った。
 この写真で、病気の祖母が元気になれば、と彼は思った。
 突然、右手の腕時計が鳴る。
 タイムリミットの合図だ。
 もうすぐ、未来へと戻されてしまう。
 彼は最後に、スクランブル交差点を訪れると、群衆に紛れた。
 信号機の色が変わるのを待つ。
 色が青に変わると、青年は未来へと歩き始めた。
 この街の人々と共に…。
SF
公開:19/11/16 14:34
更新:19/11/17 17:23

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容