渋谷の街
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とある親子の会話。
「渋谷に行ってくるね」
「また渋谷行くの? そんな年じゃないでしょ」
「もう、お母さんはわかってないなぁ」
娘は母の小言を聞き流し、意気揚々と渋谷の街へ繰り出した。
娘はハチ公前に着くと、待ち人に手を振る。
「あ、いたいた。おばあちゃーん!」
人だかりの中でひとり、異色を放つその姿。
祖母は少女の姿を見ると微笑んだ。
「無事に合流できてよかった。でも本当にここで良かったの?」
「もちろん。私のリクエストだし」
「良かった。私らは若い頃から通っているから、ここに愛着が湧いてしまってね」
渋谷はかつて若者の街、なんて言われていたそうだが、今じゃその名の通り、渋い街としてじじばばに愛される街となっていた。
「渋〜い! 私もおばあちゃんみたいになれるかな?」
「なれると思うよ。だって私の自慢の孫だもの」
「うん! 今度、学校の友達も誘ってみるね」
しかし、それもまた昔の話。
「渋谷に行ってくるね」
「また渋谷行くの? そんな年じゃないでしょ」
「もう、お母さんはわかってないなぁ」
娘は母の小言を聞き流し、意気揚々と渋谷の街へ繰り出した。
娘はハチ公前に着くと、待ち人に手を振る。
「あ、いたいた。おばあちゃーん!」
人だかりの中でひとり、異色を放つその姿。
祖母は少女の姿を見ると微笑んだ。
「無事に合流できてよかった。でも本当にここで良かったの?」
「もちろん。私のリクエストだし」
「良かった。私らは若い頃から通っているから、ここに愛着が湧いてしまってね」
渋谷はかつて若者の街、なんて言われていたそうだが、今じゃその名の通り、渋い街としてじじばばに愛される街となっていた。
「渋〜い! 私もおばあちゃんみたいになれるかな?」
「なれると思うよ。だって私の自慢の孫だもの」
「うん! 今度、学校の友達も誘ってみるね」
しかし、それもまた昔の話。
その他
公開:19/11/16 13:13
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