探検家

あるジャングルに1人の少女が降り立った。少女は渋谷というジャングル奥深くにある大学へ通う為にこの地に住むことになったのだ。出身は広島、豊かな山と海に囲まれて18年間を過ごしてきた。

ジャングルでも広島同様、穏やかな日々を過ごす予定だった。が、初日は大荒れ、目がおかしくなった。四方から人が押し寄せるスクランブル交差点、人人人人人∞とタピオカ、押し寄せるビル、目に飛び込む景色と情報量だけで目が眩んだ。大学初日「わくわくすること」が渋谷というジャングルの攻略法だと先生が教えてくれた。目が回るこのジャングルにわくわくする日は来るのか？
当時は理解出来なかったが、今では渋谷が何処よりもわくわくする。ビルの上のカフェや細い路地を抜けたディープスポット、眠らないクラブ、たくさんのカルチャー。進めば進むほど知らない世界が広がり、新しい発見がある。人類が作り上げた深い深い豊かなジャングル。
探検は続く。