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30過ぎてから、初めて渋谷の街をてくてく歩いた。
ビルの高さからして、地元とちがう。やば。
お目当ては好きなアーティストの事務所(が入ってる建物)。
下は飲食店だから、そこに関してはふつーに入れる。
ここでカレー食べたのかな、コーヒー飲んだのかな、なんて、妄想好きな私は頭の中でもくもくタイム。
それにしても人が多い。店も多い。
それでもここは東京の一部なんだよな。
そのまま通りを闊歩する。ここも通ったのかなあ。
出張やコンサートで上京するたび、そんなことをしてた。
あの頃彼に本気で恋していたのだ。そう思う。
なんかね、好きな人の職場見に来てる感覚よね。
そんな、お前はストーカーか的なことしてさ、高いビルの間から見上げた空は今でも覚えている。
あなたの街に行きたい、また。
せめて気持ちを、あの街に歩かせたい。
今日もペンがまだ動かないの。
あなた宛、「渋谷」の住所を書きたいのにさ。
青春
公開:19/11/14 22:11

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