綴るのは
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「怖い夢見たわー。何回"へ"って書いても"て"にしか読めない夢」
「へ?」
スマホを弄りながら適当に相づちを打っていたら訳が分からないことを彼女が言うので思わず顔を上げてしまった。すると彼女は文字が書かれた紙を僕に見せてきた。
ああ、確かに。"て"に見える。
「正夢じゃん」
「正夢なんて初めて見たわー」
「ていうかこれ、字汚なすぎ」
「えー」
「ツールの発達しすぎた現代の弊害だな、お前普段全然文字書かないだろ」
「だって必要ないじゃん?」
「だからって字が汚くて良い理由にはならないだろ」
そう言うと彼女は口を"へ"の字に曲げて拗ねた。だけどすぐに何かを思い付いたように口の結びを簡単に解いて笑い始めた。
「じゃあ交換日記!やろ!」
「へ?」
「字の練習だよ!」
なんで僕が、と思ったが、先ほどの紙を思い出してから承諾してやった。
僕への手紙が日記になるのも悪くない。
「へ?」
スマホを弄りながら適当に相づちを打っていたら訳が分からないことを彼女が言うので思わず顔を上げてしまった。すると彼女は文字が書かれた紙を僕に見せてきた。
ああ、確かに。"て"に見える。
「正夢じゃん」
「正夢なんて初めて見たわー」
「ていうかこれ、字汚なすぎ」
「えー」
「ツールの発達しすぎた現代の弊害だな、お前普段全然文字書かないだろ」
「だって必要ないじゃん?」
「だからって字が汚くて良い理由にはならないだろ」
そう言うと彼女は口を"へ"の字に曲げて拗ねた。だけどすぐに何かを思い付いたように口の結びを簡単に解いて笑い始めた。
「じゃあ交換日記!やろ!」
「へ?」
「字の練習だよ!」
なんで僕が、と思ったが、先ほどの紙を思い出してから承諾してやった。
僕への手紙が日記になるのも悪くない。
恋愛
公開:19/11/15 10:09
更新:19/11/15 10:28
更新:19/11/15 10:28
昔から本が好きで、いつか自分も書きたいと思い描きながらも中々完成せずの日々。
とにかく完成させることを第一の目標にして、まずはショートショートに挑戦してみることにしました。
ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い致します。
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