エキストラの独白

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一番になれないことはわかっていた。
私は容姿が優れているわけではないし、誰もが驚く特技を持っているわけでもないし。

目立った特長の無い、どこにでもいる、二軍集団の中の一人。
その他大勢。学園ドラマのエキストラ。それが私の役割だった。



転校してきた彼と出会ったその瞬間、私はこれまでの凡庸な日々を後悔した。
何も生み出してこなかった自分の未熟さを呪った。

なぜもっと自分を磨かなかったのだろう。どうして誇れる何かを作ってこなかったのだろう。
そうすれば、もしかしたら、あの人の一番になれたかもしれなかったのに。

けれど私は知ってしまった。愛されたいと思ってしまった。

だから私は立ち上がる。二軍だからなんだ。一流じゃないからなんなんだ。
私は私の世界を生きる。あの人の心を掴むために。

ありったけの想いを、ハート型の小箱に詰めて。
この物語のヒロインは、私だ。
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公開:19/11/14 13:53
更新:19/11/14 14:03
二軍ヒロイン スクー

BlackyMary@デジタル口裂け男

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文学も人生も、広い意味ではゲームですから。

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