サバイバルシミュレーション

「無人島になにかひとつ持っていくとしたら何がいいですか？」
私は必ず自分の会社の面接でこの質問をさせるようにしている。

そしてヴァーチャルマシンに放り込むのだ。
そこで無人島生活を送ってもらう。

それにしても最近はひどいものが多い。
ろくに知識もないまま毒物を食べて苦しむ馬鹿も多い。
あと体力がなさすぎる。数日飲まず食わずくらいでバテるな！

そんな我社だが、なんと社員旅行中に飛行機が不時着する事態に陥った。
幸い我々は全員無事だがどうやら無人島に漂着したらしい。
だがさすが我社の社員だ！　あっという間に皆で手分けしてシェルターを作り、飲食物の確保を行う。

私？　皆の監督が仕事だ。　おい！　こんなもの食えるか。もっといいものもってこい！

ある日気がつくと私は置き去りにされていた。
食えそうなものを食べては毒にあたり、水を飲んでは下痢を起こす。
私はついに倒れ、意識を手放した。