切り刻まれた口紅

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都市伝説のサイトを見つけた。
『殺したい女がいるのなら、その女の口紅を切り刻めばいい。そうすれば丑の刻にその女は、死ぬ』
あいつ、私がつきあう男いつも盗るからむかつくんだよね。
やってみよ。口紅なんて1本くらいなくなっても気づかないよね。
「香帆?まだ起きてるの?やだ、都市伝説?怖いなあ。早く寝なよ」
「うん、ありがと。お姉ちゃんもね」
お姉ちゃんは優しくてとても美人。みんなに羨ましがられる。
3日後、私は彼女の口紅を手に入れた。私のと同じブランドだ。お風呂上りに、カッターで滅茶苦茶に切り刻んだ。ああむかつく!お姉ちゃんなんて死ねばいい!
私の勝ち。口紅の残骸を見ていたら、お姉ちゃんが部屋に入ってきた。
「あんたが私の口紅盗むの見てたよ。それ、誰の口紅かしらね?丑の刻が楽しみね」
まさか……お姉ちゃんが口紅をすり替えた?
「あんた、昔から可愛い子ぶって、男受け狙ってむかつくのよ。死んで」
ホラー
公開:19/11/13 13:12
更新:19/11/13 21:48

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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