御曹司とお見合い
22
13
私は御曹司とお見合いをすることになった。
両家の親は料亭で挨拶を済ませると、二人を部屋に残した。
「お母様と仲がよろしいんですのね」
私が話しかけると、御曹司は屈託なく笑った。
「ご心配には及びませんよ。大丈夫です! 僕はマザコンじゃないって、ママが言ってました」
ん?
「あ、あの……ご趣味は?」
「ママの料理を食べることが僕の趣味、もとい生き甲斐ですかねー」
ハハハと笑い、彼は気もそぞろに庭を眺めて眼を細めた。
「何か、お飲みになりますか?」
「……え?」
すでに私の存在を忘れている。
「あの、好きなお飲物は?」
「んー、ママのドモホルンリンクルかな!」
「ママのためなら死ねますか?」
「もちろんさ。というか、もう三回死んでるよ。僕は四体目のクローンさ」
どうやら御曹司のママは、理想的な「息子」を遺伝子操作で生み出したようだ。
「ママ、どこー? ねえ、ママぁ!」
私は早々に縁談を断った。
両家の親は料亭で挨拶を済ませると、二人を部屋に残した。
「お母様と仲がよろしいんですのね」
私が話しかけると、御曹司は屈託なく笑った。
「ご心配には及びませんよ。大丈夫です! 僕はマザコンじゃないって、ママが言ってました」
ん?
「あ、あの……ご趣味は?」
「ママの料理を食べることが僕の趣味、もとい生き甲斐ですかねー」
ハハハと笑い、彼は気もそぞろに庭を眺めて眼を細めた。
「何か、お飲みになりますか?」
「……え?」
すでに私の存在を忘れている。
「あの、好きなお飲物は?」
「んー、ママのドモホルンリンクルかな!」
「ママのためなら死ねますか?」
「もちろんさ。というか、もう三回死んでるよ。僕は四体目のクローンさ」
どうやら御曹司のママは、理想的な「息子」を遺伝子操作で生み出したようだ。
「ママ、どこー? ねえ、ママぁ!」
私は早々に縁談を断った。
恋愛
公開:20/01/26 08:52
お見合い
御曹司
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
ログインするとコメントを投稿できます