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街を彷徨っていると、暗がりに赤いネオンが浮かんだ。
『チェアー』
俺は、自然と中に吸い寄せられていた。
「いらっしゃいませ。ここは初めて?」
白髪の短髪に白い口ヒゲ。渋い声のマスターだった。
垂れ下がった数個の電球。薄明かり。オシャレさと不気味さが同居していた。ここはバーだろうか。せっかくなので何か頼む。
「初めてだ。オススメのカクテルをくれないか」
「かしこまりました」
そのカクテルはすぐに出てきた。事前に用意してあったかのように。
「舌が痺れる一品です。名前はありません」
綺麗な水色。湯気のようなものが立っている。俺は一気に飲み干した。美味すぎる。遅れて、本当に舌が痺れた。顔、手、足。痺れが全体に広がる。俺は天国にいるのか。
「次はおまえだ。希望は綺麗な女の腕の中で、だったな。そこに座れ」
「気持ちよく死ねるってのは本当なのか?」
「あぁ」
『チェアー』
俺は、自然と中に吸い寄せられていた。
「いらっしゃいませ。ここは初めて?」
白髪の短髪に白い口ヒゲ。渋い声のマスターだった。
垂れ下がった数個の電球。薄明かり。オシャレさと不気味さが同居していた。ここはバーだろうか。せっかくなので何か頼む。
「初めてだ。オススメのカクテルをくれないか」
「かしこまりました」
そのカクテルはすぐに出てきた。事前に用意してあったかのように。
「舌が痺れる一品です。名前はありません」
綺麗な水色。湯気のようなものが立っている。俺は一気に飲み干した。美味すぎる。遅れて、本当に舌が痺れた。顔、手、足。痺れが全体に広がる。俺は天国にいるのか。
「次はおまえだ。希望は綺麗な女の腕の中で、だったな。そこに座れ」
「気持ちよく死ねるってのは本当なのか?」
「あぁ」
SF
公開:20/01/26 08:20
更新:20/01/26 08:30
更新:20/01/26 08:30
X @Neon_W1tch
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