ドリアード(4)

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「やっほー、ゆーくん一本釣り!」
「美奈先輩か」
かっての学園のマドンナは全身緑の化け物と化していた。
体のあちこちに蔓が生えている。俺はそのひとつに捕まったくちか。
「美奈って言って」
体をよじらせる。昔も学園一といわれていたが、今や人外の美しさで女神にすら見える。
「新鮮なゆーくん。どうやって食べようかなー。希望あれば聞くよ?」
「すいません。俺には育美がいる」
「じゃあ、育美ちゃんも食べちゃおうかなー」
いつの間に俺の隣に育美が逆さ吊りになっていた。
「それにしても育美ちゃんは耐性あるのかな? すぐ進化するこが大半なのに」
それこそが育美の能力なのだがあえて口を閉ざしておく。
「まあいいや、私はね。相手の脳に根を張って支配する事ができるんだ。育美ちゃん人形なんてどうかな?」
「ふざけるな!」さすがにそれはまずい。
「ゆーくんがおとなしく食べられてくれれば育美ちゃんは助けてもいいよ」
SF
公開:20/01/26 01:05
更新:20/01/26 01:28

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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