見上げてごらん、夜空のホシを

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周りが忙しそうに走り回る中、俺はぼ~っと夜空を見上げていた。そんな俺を誰も注意しようとしない。
焦ったところでどうなるものでもない。そんな俺の性格を知っているのだろう。上司でさえも何も言わない。
「あっ!」
俺が声を上げると皆が注目した。
「何か思いついたのか?」
期待の眼差しで皆が聞いてくるので俺は頭に浮かんだ考えを披露した。
俺の話を聞き終わると周りはより一層忙しく動き出した。
そして数時間後には逃走中の犯人を確保したとの報告が上がった。
良かった。どうやら今回も俺の考えは当たっていたようだ。

警察の専門用語で犯人の事はホシと呼ぶ。これは有名な話だ。
ホシは夜に動き出すものだ。闇に紛れているつもりだろうが夜はその光が目立つ事が分からないのかねぇ…
俺はそんなホシの動きに敏感だ。転々と流れるホシは一つとして見逃さない。
プロファイリング?違うね。俺はただホシを観測をしているだけだ。
ミステリー・推理
公開:20/01/23 19:21

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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