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百獣の王である雄ライオンは悩んでいた。
もっと皆と仲良くしたいのに、この風貌では皆が怖がってしまう。
そんな俺の悩みを聞いてくれたのは子猫だった。こいつときたら俺と真逆で、可愛くて皆と仲良しだ。羨ましいよ。
「皆と仲良くなりたいの?そんなの簡単だよ。笑顔で近付けばいいだよ」
笑顔?
「そうだよライオンさん。ガオーと吠えるより、エガオーを見せつけたらいいんだ」
それだけでいいのか?
「やってみたらわかるよ」
俺はアドバイスを受け、皆にエガオーで近付いた。
皆、逃げなかったが変なものでも見たかのように固まっている。
俺は恥ずかしくなった。鬣が炎のように熱い!燃えているんじゃないか?現に俺の視界は真っ暗だ。これはきっと煙で前が見えないからだな!俺は逃げ出した。
『…ライオンさん、真っ赤な顔で目を閉じて走って行っちゃった…』
『もしかして、僕らと仲良くしたいのかも…』
『今度、話しかけてみようよ』
公開:20/01/23 18:36

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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