首実検(戦国コント)
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本陣に喚声がこだました。
「殿! 敵将を、討ちとって参りましたあ!」
「うむ、でかした!」
足軽大将は、誇らしげに生首を差し出した。
「んん?……誰、かな?」
殿の横で、侍大将は大きく首を傾げた。
「いや、自分はこの人、見たことないっスねぇ……」
殿の顔が急に渋くなった。
「あのさぁ、君、誰を討ってきたの?」
「え、この人、違います?」
「いや、だからさ、ちょい塩系の醤油顔だって先に言ったじゃーん!」
「えぇ?」
殿は溜息を吐いた。
「あのさぁ、いや、わかるけどさ、まずちゃんと遺族の人に謝ってきたほうがいい気がするなぁ。ああ、まいったなぁ」
「すみません…」
「いや、どうすんのこれ。ウチらの評判まで下がっちゃうじゃん、もぅー」
「やってしまいました。すみません!」
居並ぶ重臣たちは、生首をまじまじと見つめた。
みんなのよく知らない人の生首が、大きく目をひん剥いたまま、虚空を見つめていた。
「殿! 敵将を、討ちとって参りましたあ!」
「うむ、でかした!」
足軽大将は、誇らしげに生首を差し出した。
「んん?……誰、かな?」
殿の横で、侍大将は大きく首を傾げた。
「いや、自分はこの人、見たことないっスねぇ……」
殿の顔が急に渋くなった。
「あのさぁ、君、誰を討ってきたの?」
「え、この人、違います?」
「いや、だからさ、ちょい塩系の醤油顔だって先に言ったじゃーん!」
「えぇ?」
殿は溜息を吐いた。
「あのさぁ、いや、わかるけどさ、まずちゃんと遺族の人に謝ってきたほうがいい気がするなぁ。ああ、まいったなぁ」
「すみません…」
「いや、どうすんのこれ。ウチらの評判まで下がっちゃうじゃん、もぅー」
「やってしまいました。すみません!」
居並ぶ重臣たちは、生首をまじまじと見つめた。
みんなのよく知らない人の生首が、大きく目をひん剥いたまま、虚空を見つめていた。
その他
公開:20/01/21 20:41
更新:20/01/21 21:16
更新:20/01/21 21:16
首実検
戦国コント
最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。
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