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「娘は預かった。返して欲しければ一千万円用意しろ」
「おい誘拐犯!娘の安否を確かめさせろ!声を聞かせろ!」
父親が怒号交じりに要求する。
「いいだろう」
俺は椅子に縛り付けた娘に電話を近づける。
「パパ!お願い!身代金じゃなくて身代筋を用意して。ここにいるのはたった一人!私だけで何とかなるわ!」
この娘は馬鹿か?お前だけで何とかなる?馬鹿にするな。このナイフが見えないのか?
それに身代筋?何だそれ?
「分かった!今すぐ送るからな!」
この父親も何を言っているんだ?そろそろ金の受け渡し場所を告げたいんだが…
俺が口を開こうとしたその時だ。
娘の体が徐々に膨らんでいく。筋骨隆々になっていく!縛り付けた縄が引き千切れる!
「準備OK…さあ、覚悟しな誘拐犯!」
娘は拳をゴキゴキ鳴らしながら俺に近づく。
突き出したナイフは紙くずのようにグチャグチャにされた。
俺はボコボコにされ、警察に突き出された。
公開:20/01/21 19:18

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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