オシロイバナの向こう側

7
10

最近、やたら君の事を思い出すんだ。
幼いころ遠くへ引っ越した君。
僕は君の事が大好きで、いつも君の家に遊びに行ってた。
君の家は公園の向かいにあって、君はいつも一階のリビングで絵を描いてたね。
僕が来るのが見えるよう、いつもカーテンを開けてた。
僕は公園から君を呼んで大きく手を振ってから、君のもとへ行くんだ。
鮮明に覚えてるのは、オシロイバナの向こう側で手を振る満面の君の笑顔。
君の家の前にはオシロイバナが沢山咲いてて、僕が行く夕方には満開だった。
でもいつからか会えなくなった。
君はおばあちゃんちに引っ越して、それっきり。
僕も引っ越しすることになって、君の事は少しずつ忘れていった。

でも最近、やたら君の事を思い出すんだ。
だから母に聞いてみた。

君は白血病で亡くなってた。
だから叔母さんは、僕が行くと少し悲しそうな顔をしてたんだ。

まだ、もう少し先だけど
いつか逢いに行くよ。
恋愛
公開:20/01/21 12:57
更新:20/03/09 13:24

晶馨

令和1年大晦日からこちらで投稿しております。
令和2年6月から5ヶ月ほどお休みしてましたが、11月に出戻ってきました。
投稿頻度は遅いですが、自分のペースでゆっくり頑張ろうと思ってます。
現在、自宅がWi-Fiじゃないので返信は遅れると思いますが、色々感想など教えていただけると励みになりますので宜しくお願いします^^

(アイキャッチ画像が登録しても登録してもいつの間にか勝手に消えまして、今回は以前のプロフィール文まで消えました。自分のタブレットがおかしいのでしょうか。少々いや、かなり手間取っております(-_-;))

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容