最後尾のランナー

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 呼吸が荒い。視界がぼやけ、揺れている。姿勢を保てずふらふらと、俺はただ走っていた。
 後ろには誰もいない。そして前にも誰もいない。皆が既に終えた舞台に一人だけ。
 だらりと下がりそうな腕を懸命に曲げて。今にもつまずいてしまいそうな足を必死に前に出して。遠すぎるゴールは見てしまうと気が滅入りそうだったから、走る速度で動くほんの少し前の地面を無心で見つめていた。
 突然視界に入る何か。それがゴールラインだと気づいた時、先にゴールしていた友人らが駆け寄ってきてくれた。ゴールした俺を笑顔で褒め称える彼らを見て、すぐに叫びたかった。
 でもそれは身体が許してくれない。短く浅い呼吸から少しずつ長く深い呼吸に戻せるようになって、ようやく身体が許してくれた。
 ああ、ようやくゴールすることが出来た。心の底から、精一杯叫ぼう。




「やる気ないから一緒にゴールしようぜって言ったのお前からじゃねえか!」
青春
公開:20/01/19 13:20

つしまいたる( 東京 )

短編を書くといいとハウツー本で読んだものの全く書けず、悩みに悩んでたらこのサイトを見つけました。
覗いていって頂ければ幸いです。

ショートショートの難しさに直面してます。
青春と恋愛の違いがわかってません。

よろしくお願いします。

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