曇り空に鳩は(1)

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冬の土曜日、朝から曇天。午後、仕事の前に昼食をとっておかなくては…と思い、駅前にあるマックに立ち寄った。
すると、みぞれ混じりの小雨の中、店の軒下に一羽の鳩が小さくうずくまっていた。小さな目を丸くキョトンとさせ、地面からあたりを見回している。

その鳩は、ただ座っていたというよりは、まるで両脚を投げ出すようにして、灰色の羽毛に包まれた身体を斜めに横たえていた。そのアンバランスな格好が如何にも不自然だ。
怪我をしているのか、それとも何かの病気なのか…。ハンバーガーを買うために列に並んでいる間、僕は鳩をずっと観察していた。飛ぶことはまったく出来ないようだ。

地下一階の客席で食べている間も、鳩のことが気になって仕方がない。これから一体、どうやって生きていけば良いのだろう…。そこで、パンをふたつまみ程むしって、店を出る際にくちばしのそばに置いていってやろうと思い、それだけ残しておいた。(つづく)
その他
公開:20/01/19 10:58
更新:20/01/21 08:45

白ねこのため息( あちらこちらにいます )



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