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試験官に入った薬を二つ混ぜ合わせる。ぼわんと爆発したかのように煙が上がると、試験管の中には縞模様の薬が出来上がっていた。ついに完成したぞ!
私はついに人を猫にする薬を完成させた。この薬で私をバカにした頭の固い連中を猫にしてやる。
私は早速、研究所所長にこの薬を飲ませてみた。
目の下にクマを作った厳つい所長の目がとろんと落ちてくる。真面目だった顔がどんどん緩んでくる。
ついにはその場で丸くなって寝始めたではないか。実験は成功だ!
16時間が経過した頃、所長が目を覚ました。
私は改めて薬の説明した。
「猫は寝る子。この薬は人を猫のようなリラックス状態して、良き睡眠を与えるものです。どうです?今の気分は?」
所長は「頭も体も軽くなったよ」と喜んだ。当然だ。所長はもう少し休んだほうがいい。それは今、無理して働く者達にも言える事だ。
こうして私の開発した寝子薬は働き過ぎの人々を救う薬となった。
SF
公開:20/01/15 18:33

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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