眼球の旅

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彼は驚くと目を見開いてビックリする。丸い白目の中に黒目が点みたいにあり、まるで漫画のようだ。
そんな彼が病気になった。治る見込みのないのない病だ。
それでも彼はまわりに気を使わせまいと、明るく振る舞っていた。いつしか『世界の色んな景色をこの目で見てみたかったな』彼がボソッと呟いた、本音だろう。

ある日のこと、驚いて目を見開いた拍子に彼の右目が飛び出してしまった。それは地面に転がり近くにいたカラスが咥えてそのまま飛び去った。
その日から彼には色々な景色が見えるようになった。
「山の上を飛んでるよ。紅葉を上から見るなんて粋だね」
「雪が僕の下へ落ちていくよ。なんて幻想的なんだ」
そして春を迎える頃、
「山一面に咲く桜を上空から見てみたかったな……あっ自分が見え、る……」
外を見ると、木の枝に丸いものを咥えたカラス。カラスはそれを飲み込むと、大空へ羽ばたいた。

彼は今、自由になったんだ。
その他
公開:20/01/14 12:29

晶馨

令和1年大晦日からこちらで投稿しております。
令和2年6月から5ヶ月ほどお休みしてましたが、11月に出戻ってきました。
投稿頻度は遅いですが、自分のペースでゆっくり頑張ろうと思ってます。
現在、自宅がWi-Fiじゃないので返信は遅れると思いますが、色々感想など教えていただけると励みになりますので宜しくお願いします^^

(アイキャッチ画像が登録しても登録してもいつの間にか勝手に消えまして、今回は以前のプロフィール文まで消えました。自分のタブレットがおかしいのでしょうか。少々いや、かなり手間取っております(-_-;))

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