それにしても(←口癖(笑))
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「デジタルなら筆跡がわからないと思ったのでしょうね。」
「いったい、何を言ってるんですか?」
「自殺に見せかけた殺人。遺書の偽造ってことですよ」
「私にはアリバイがある。それに私が偽造したという証拠は?」
「“被害者”の遺書の中に使われた丸括弧に特徴があったんですよ。彼はよく使うことばを辞書登録していた。
《それにしても(←口癖(笑))》
です。あなたはそれをいちいち手動で入力していた。そこに癖が出るんですね。」
「そんなの誰が打っても同じだろ」
「そう。あなたはそう思った。でも、“被害者”には独特のこだわりがあったんです。それにあなたは気が付かなかった。丸括弧の最後のひとつは【半角】だったんですよ。それに気が付かなかったあなたはすべて【全角】で入力してしまった。」
「……」
「あなたがいつも書いている文章をチェックしました。半角の丸括弧を使ったことがなかったんです。」
「いったい、何を言ってるんですか?」
「自殺に見せかけた殺人。遺書の偽造ってことですよ」
「私にはアリバイがある。それに私が偽造したという証拠は?」
「“被害者”の遺書の中に使われた丸括弧に特徴があったんですよ。彼はよく使うことばを辞書登録していた。
《それにしても(←口癖(笑))》
です。あなたはそれをいちいち手動で入力していた。そこに癖が出るんですね。」
「そんなの誰が打っても同じだろ」
「そう。あなたはそう思った。でも、“被害者”には独特のこだわりがあったんです。それにあなたは気が付かなかった。丸括弧の最後のひとつは【半角】だったんですよ。それに気が付かなかったあなたはすべて【全角】で入力してしまった。」
「……」
「あなたがいつも書いている文章をチェックしました。半角の丸括弧を使ったことがなかったんです。」
ミステリー・推理
公開:20/01/14 15:07
更新:20/01/14 15:07
更新:20/01/14 15:07
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文体の癖
半角と全角
名推理
オオカミの自信作
武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
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