1
3

僕はその工場でどうしても働きたかった。だって僕は小さな頃からこの工場で出来た夢で育ったから。
僕も大人になったら、この工場で働いて、多くの人に夢を届けるんだと決めていた。
この仕事がきつい仕事だってのは知っている。数多くある工場の中でもここの夢はトップクラスに需要がある。過酷な労働環境であることも知っている。それでも僕はここで働きたいんだ!
僕の熱意に工場長は頷いてくれた。僕は夢叶って、工場で夢を作る仕事を始めた。
この工場で作る夢は「猫になりたい」だ。
人は自由気ままな猫を見て、猫になりたいと願う。その願い、夢の中で叶えるのが僕の仕事だ。
夢の原材料を猫の形に整え、それを夢列車へと積み込む。
夢列車は夢を燃料に走り出し、その煙を吸った人に猫になる夢を見せる。
夢なんて朝起きたら忘れるものだ。でも、それを覚えている人もいる。
だって僕は夢で見たこの工場を覚えていたからこそ、就職できたんだ。
ファンタジー
公開:20/01/13 18:27

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容