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「チェックインは、昨夜の10時10分でした。記帳もしたので間違いありません。女性を連れてましたが、よく見ませんでした。朝方まで店番は私一人でした。凄まじい音が響いたのは、奥のランドリーでシーツ等の洗濯をしてた時です。それに次いで階段をかけ降りるような音も。受付から出た時には、音の主は外に逃げた後でした。追うのは諦めて部屋を見に行ったら、壁に埋まったお客を見つけた訳です」
従業員の男は、落ち着いて事情を説明した。
「では王警が来るまで、ここにはあなたと被害者だけ?」
主人が尋ねた。
「そうです」
「その間、現場のものに触ったりなどは?」
「いえ。そちらの刑事さんにも聞かれましたが、そんな事は」
「わん」主人。
「ああ」
なるほど。デニさんが嗅ぎとったのはこれか。
この妙な落ち着き。探る価値はありそうだ。
「お手数なんですが」
「はい?」
「被害者が支払った現金を見せてもらえますか」
従業員の男は、落ち着いて事情を説明した。
「では王警が来るまで、ここにはあなたと被害者だけ?」
主人が尋ねた。
「そうです」
「その間、現場のものに触ったりなどは?」
「いえ。そちらの刑事さんにも聞かれましたが、そんな事は」
「わん」主人。
「ああ」
なるほど。デニさんが嗅ぎとったのはこれか。
この妙な落ち着き。探る価値はありそうだ。
「お手数なんですが」
「はい?」
「被害者が支払った現金を見せてもらえますか」
ファンタジー
公開:20/01/15 12:05
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連載
事件
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探偵
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まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
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