世界の半分は誰のもの?

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勇者である俺を魔王は城に迎え入れた。よっぽど自信があるのか、玉座までの道、魔物の一匹も見ていない。
「勇者よ。私と手を組め。そうすれば世界の半分をくれてやろう」
魔王はお決まりのセリフで俺を誘った。そんな甘言に誰が乗るか。
「…と、言いたいところだがすまない。貴様には世界の半分を与える事は出来ぬ」
…どういう事だ?思っていた展開と違うぞ?
「世界の半分は貴様の妹にくれてやる事にした」
何っ!さては魔王、妹を人質にするつもりだな!
『違うのお兄ちゃん!』
妹が魔王の隣に立つ。
『私、この人と結婚するの!』
…はい?
「そういう事だ勇者よ。世界の半分は貴様の妹のものだ」
ちょっと待て。お前らどこで知り合ったんだ?
「『フェイスブックで』」
現代の若者か!
「『現代の若者だ!』」
俺は愕然とした。
「そういう事だ勇者…いや、お義兄さん。貴方にはこの世界の平和を約束しよう」
王様に何て報告しよう…
ファンタジー
公開:20/01/14 19:30

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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