ノンフィクション・メッセージ

2
4

学校に行けない日が続いて、勉強も苦手だってあの子は言ってた。でも、とても心優しくて誰よりも観察力が高い人。胸が引き裂かれるより辛い経験を二度もし、自分を見失いそうになったこともあるに違いない。

よく一緒にお姫様ごっこをした。ゲームセンターでとった宝石みたいに綺麗なプラスチックを二人で分けて遊んだ。それもきちんと半分こ。少しだけ傾いた居心地の良い家は、ビー玉を置くとコロコロ転がった。

中学高校になると私たちはおしゃべりに夢中になった。一丁前に恋バナなどもした。昼間に買った駄菓子のカップ麺を夜食に、一晩中笑いながら寝る間も惜しんで喋った。

子どもの頃、宝石を二人で分けたように、悲しい思い出は半分私にちょうだい。大人でも、抱えきれないことはあるものだから。でも心配しないでね。あなたの行きたい場所に道は続いているよ。

成人、おめでとう。
その他
公開:20/01/13 03:53

みみ

むかし話、おとぎ話が小さい頃から大好きです。
誰かの目に留まるような物語が書けるように頑張ります!

コメントや☆をつけてくださる方、本当にありがとうございます。嬉しいなぁ、幸せだなぁと心から思いますm(_ _)m

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容