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町外れにある廃屋。その不気味な見た目から人間が一切近寄らなくなった場所。
そこには、季節に関係なく青々とした植物が生い茂っているらしい。
扉はほぼ朽ちていて、蔦が絡みついている。屋内の空気はひんやりとしていて、思わず身震いをする。
長く複雑に分岐した通路を進んでいく。どこに向かっているかは一切分からないまま。
目的の場所には間もなくたどり着いた。
一面に生い茂る植物。天井の隙間から降り注ぐ光が葉の表面にまだら模様を作る。空気中のちりが光を反射して宝石のように輝く。
おかえり。
どこかから声が聞こえた。恐怖よりは安らぎを感じるようなものだった。
後々聞いた話では、その廃屋には昔、とても腕の立つ庭師がいたらしい。愛する人を病気で亡くしてしまったのだとか。けれど、その事実を彼は知らないままだったそう。
きっとそれ以降、彼女が来るのをずっと待ち続けていたのだ。植物の命をずっと守りながら。
そこには、季節に関係なく青々とした植物が生い茂っているらしい。
扉はほぼ朽ちていて、蔦が絡みついている。屋内の空気はひんやりとしていて、思わず身震いをする。
長く複雑に分岐した通路を進んでいく。どこに向かっているかは一切分からないまま。
目的の場所には間もなくたどり着いた。
一面に生い茂る植物。天井の隙間から降り注ぐ光が葉の表面にまだら模様を作る。空気中のちりが光を反射して宝石のように輝く。
おかえり。
どこかから声が聞こえた。恐怖よりは安らぎを感じるようなものだった。
後々聞いた話では、その廃屋には昔、とても腕の立つ庭師がいたらしい。愛する人を病気で亡くしてしまったのだとか。けれど、その事実を彼は知らないままだったそう。
きっとそれ以降、彼女が来るのをずっと待ち続けていたのだ。植物の命をずっと守りながら。
ファンタジー
公開:20/01/11 19:37
更新:20/01/11 19:38
更新:20/01/11 19:38
#いろのはなし
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
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