守ってあげたい

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「でも子猫死んじゃう!」
「自然だから仕方ないの!うちは無理。可哀想だけど置いてきなさい!」
春菜ちゃんは泣きながら家を出た。小さな命を懐に抱えて。ごめんね。私、何もできない…ママのばか!
ぐしゃぐしゃな顔で薄暗い道をとぼとぼ歩く。
「お嬢ちゃん、迷子?」
振り返るとお巡りさんが立っていた。
「ねこ…ひろっ…ママ…だめって…えぐっ…」
お巡りさんは、必死に話す春菜ちゃんと小さく震える子猫を見て頷いた。
「よし。猫は預かるから、まず君を家まで送ろう。道わかる?」
お巡りさんに連れられた春菜ちゃんを見て、ママは驚くやら謝るやら。春菜ちゃんは後でぎっちりお小言を食らった。

『小春』と名付けられた子猫はそのまま交番で飼われることになり、春菜ちゃんは毎日のように会いに通った。やがて高校を卒業する頃、小春もこの世を卒業した。その時初めて彼女は知る。ママが毎月欠かさずエサ代を交番に預けていたことを…。
その他
公開:20/01/11 19:06
子供の頃はこんな感じだった 今はネットのおかげで 里親探しもしやすいのかな

秋田柴子

2019年11月より、SSGの庭師となりました。
現在SSから長編まで幅広く書いております。

【活動歴】
・東京新聞300文字小説 優秀賞1回 入選2回
・SSG 空想競技コンテスト 入賞
・『第二回日本おいしい小説大賞』最終候補(小学館)
・SSマガジン『ベリショーズ vol.5,6,7,light』掲載(Kindle無料配信中)
https://www.amazon.co.jp/dp/B096821HSW

【近況】
 いろいろ書いてます(笑)

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【Twitter】
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