不老致死罪

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 あらゆる方面から、圧力がかかった。
経済、人権、医療、消費者、科学、農業、漁業、動物愛護、などの団体が、次々と恫喝やら陳情やら懐柔やらに訪れた。
 彼らは様々に意見を述べたが、それらに共通していたのは
「社会に無用の混乱を来す」
 という一点だった。
「単なる詐欺罪で手を打てよ」
「薬事法が適用できないか?」
「業務改善命令では?」
「テロとして公安案件にしてしまえ!」
 だが、犯罪に対応する法律があり、その犯罪が、構成要件を完全に満たしているのならば、当然、その法律を適用すべきではないのか?
「…ホメオパシーがゴニョゴニョ…テロメア、テロメアいや、ホメスタスタスシ…いえ、プラセンタではなく…特別天然記念物のオオ…ハイ…」
 弁護士はこの状況に先手を打った。
「被告は公明正大でした。効能どおり老化を防ぎ、健康被害の可能性は明記していたのですから!」
 検察は不老致死罪で起訴した。
SF
公開:20/01/11 13:47
更新:20/01/11 14:51

新出既出20( 浜松市 )

新出既出です。
twitterアカウントでログインしておりましたが、2019年末から2020年年初まで、一時的に使えなくなったため、急遽アカウント登録をいたしました。過去作は削除してはおりませんので、トップページの検索窓で「新出既出」と検索していただければ幸いです。新出既出のほうもときおり確認したり、新作を挙げたりします。どちらも何卒よろしくお願いいたします。
自己紹介:「不思議」なことが好きです。

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