7
7
『人生なんてクソゲーだ』
その少年の口癖でもあった。
黄昏の帰り道。地面に転がる少年の汚れた鞄。
彼は悔し涙を流し今日もそれを呟いた。
「でもシナリオは素晴らしい」
目の前に見知らぬ老紳士が立っていた。
「懐かしい所だったのでね」
周囲を眺め老紳士は言葉を続ける。
「辛い展開も、報われない頑張りも、沢山あったよ。
ただそれは数年、数十年後へのフラグだった」
老紳士は黙り込む少年の鞄を拾い上げると手渡した。
「『 』。
私はこの言葉を信じて後悔はなかった」
老紳士に押され少年は夕暮れの歩道を歩き出す。
伸び上がった二つの影が徐々に離れていく。
少年はふいに振り返る。
見慣れた道しかなかった。
ただ遠く。暗闇が降りる中、まだ夕日は輝いていた。
その少年の口癖でもあった。
黄昏の帰り道。地面に転がる少年の汚れた鞄。
彼は悔し涙を流し今日もそれを呟いた。
「でもシナリオは素晴らしい」
目の前に見知らぬ老紳士が立っていた。
「懐かしい所だったのでね」
周囲を眺め老紳士は言葉を続ける。
「辛い展開も、報われない頑張りも、沢山あったよ。
ただそれは数年、数十年後へのフラグだった」
老紳士は黙り込む少年の鞄を拾い上げると手渡した。
「『 』。
私はこの言葉を信じて後悔はなかった」
老紳士に押され少年は夕暮れの歩道を歩き出す。
伸び上がった二つの影が徐々に離れていく。
少年はふいに振り返る。
見慣れた道しかなかった。
ただ遠く。暗闇が降りる中、まだ夕日は輝いていた。
ファンタジー
公開:20/01/08 21:55
更新:20/01/08 21:56
更新:20/01/08 21:56
ルイス足永(アシナガ)と申します。
普段はニコニコ静画に画像付きの作品を転がしています。
こちらにも載せれそうな作品の投稿をしたいと思います。
twitter:https://twitter.com/otoshibumi57
ニコニコ静画:http://seiga.nicovideo.jp/clip/2497487
ログインするとコメントを投稿できます