三日坊主と召喚くじ（二十八）

「泰山府君様が、道満を好きなのは解りましたけど、貴方は神様でしょう？晴明が嫌なら、結婚を断るなり、離婚なり……」
ビキッ！泰山府君の眉間に青筋。
「神は自らの言葉を曲げられません。あの助平爺は、偶然召喚した私を泰山府君と見抜き、術較べを挑みました。しかもイカサマで私に勝ち、言質を盾に、強引に妻に据えたのです」
「有名な、箱の中身は何でしょうクイズ」
「結婚後は散々私の力を利用し、長命と宮廷での信用と権威を手中にし、後世に名を残したというわけです」
鬼嫁モード全開、……怖い。
「泰山府君様、真剣にすごいんだな」
「まぁな。晴明の得意技が『泰山府君の祭』なんだけど、そういうもんとは知らなかった」
「その祭、何するんだ？」
「夫婦で陰陽なら、ヤルこた一つだろ。すんげー長生きしたらしいし、相当……」
……助平爺！！
「ん……？それじゃ、さっき言ってた儀式……」
「よっ、果報者」
変な汗が出て来た。