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そこには眼球のない変死体が転がっていた。
「警部、遺体のそばにこんなものが…」
部下の青木が抱えていたのは箱だった。派手に驚いた男のイラストがプリントされていた。
「びっくり箱か。なんでこんなものが…」
箱を手に取る。ただのオモチャにしか見えない。ボタンの横に説明文があったが、文字が小さく、しかも血が付着していて読みづらい。
「青木、ちょっと読んでみろ」
箱を返すと、青木は目を凝らして説明文を読み上げた。
「この箱はびっくり箱です。絶対に赤いボタンを押さないで下さい。ボタンを押すと肝が潰れて、腰を抜かして、目玉が飛び出します。絶対に。絶対に押さないで下さいね」
「なんだそりゃ」
「押したら…どうなるんでしょうね…」
青木が何かにとり憑れたような目でボタンに手を添えた。
「お、おい、やめろ!」
青木が静かに微笑む。
カチ
ボタンを押した次の瞬間、青木の眼球が私の顔にべちゃりとぶつかった。
「警部、遺体のそばにこんなものが…」
部下の青木が抱えていたのは箱だった。派手に驚いた男のイラストがプリントされていた。
「びっくり箱か。なんでこんなものが…」
箱を手に取る。ただのオモチャにしか見えない。ボタンの横に説明文があったが、文字が小さく、しかも血が付着していて読みづらい。
「青木、ちょっと読んでみろ」
箱を返すと、青木は目を凝らして説明文を読み上げた。
「この箱はびっくり箱です。絶対に赤いボタンを押さないで下さい。ボタンを押すと肝が潰れて、腰を抜かして、目玉が飛び出します。絶対に。絶対に押さないで下さいね」
「なんだそりゃ」
「押したら…どうなるんでしょうね…」
青木が何かにとり憑れたような目でボタンに手を添えた。
「お、おい、やめろ!」
青木が静かに微笑む。
カチ
ボタンを押した次の瞬間、青木の眼球が私の顔にべちゃりとぶつかった。
ホラー
公開:20/01/08 07:40
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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