角度

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鼻くそをほじっていたら、右手の指が抜けなくなったので、そのまま生活するしかなくなり、パソコンも片手でしかいじれないので、エンジニアの仕事はすぐに辞めた

しかし、どうにか生活費は稼がないと生きていけない
とりあえず母に「二の腕に、なんでも吊るしてください」と紙に書かせ、体に貼って街を歩いた
ハンガー人間になれたら金を稼げると思ったからだ

「いい角度ですね」
3人目の美女が言った
どうやら私の動かせなくなった腕の角度が理想らしい
彼女は分度器しか入ってない透明のカバンから、分度器を取りだし、図った
寸分の狂いもなく60度だった
「あと30度だわ」
それを聞いた私も、あと30度で90度だと思った
彼女はすぐさま自分の手を鼻に突っ込み、肘の角度を図った
ぴったり30度
「どちらかに欠けてるものがあっても補い合えばいいのよ。チームなんだから」

こうして私は結婚し、彼女をハチャメチャに愛した
青春
公開:20/01/08 00:52

西木( Tokyo/Tokushima )

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