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「神」というのがすべて人間の益になるものと考えるのはご都合主義もいいところだ。

考えてもみろ。

神道でいうところの「神」は八百万(やおよろず)と言うくらいだから、それこそ様々なものがいる。

菅原道真や崇徳上皇のような、もとニンゲンの祟(たた)り神だけではなく、鬼や狐のような人外のものまで神として祀られ、さらには山や湖など無生物でも神になる。

それらはその大いなる力を崇拝され、災が転じて何らかの利益をニンゲンにもたらす「神」となっているのである。

ところが、それ以外にも、不利益だけをもたらす「神」が存在するはずだった。

貧乏神、疫病神、死神などである。

それぞれ、対抗策として祓ってしまうことが挙げられるが、うまくいけば逆に利益をもたらすことも伝えられているのは、驚きである。

なんとご都合主義であろうことか。

私も貧乏神を祓う方法を聞いたので実践してみることにしようと思う。
ファンタジー
公開:20/01/06 21:00
更新:20/01/06 20:11
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武蔵の国のオオカミ( ここ、ツイッタランド、タイッツー )

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