266. ツボを突く

18
12

正月、高校時代の友人たちと久しぶりに集い宴を開いた。
皆フェンシング部で切磋琢磨し、大会にも出たことのある奴ばかりなので当然当時の話になり、場は熱くなる。
酔っ払った勢いで、メンバーの一人がこう言い出した。

「なぁ、今日は皆揃ったし、自分の剣も持ってきてるんだから、今から互いのツボを突き合わないか?勿論力加減をして、怪我をさせないのがルールだ」

「「「面白そうだな!やろうじゃないか。一番笑った奴が負けな」」」

審判役の合図で始まり、それぞれターゲットにした奴の身体の一部を突いたが、俺は剣先を空に向けた。

「ふっ……あ、あれ?なんで空を突いてんの?」笑いを堪えながら、一人が聞いてきた。


「俺は神様を突いたんだ。でも神様はもう既に笑ってるみたいだ。俺(人間)たちの滑稽な毎日を見ながら──」
その他
公開:20/01/04 14:23
更新:20/01/05 16:07
140字リライト 明けましておめでとう ございます!本年もどうぞ 宜しくお願い致します‼️

ことのは もも。( 日本 関東 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容