三日坊主と召喚くじ(三)

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永遠に感じた石段の天辺に足が掛かると、ごく普通の境内に到着。俺、一海、晴人の他、十数人が生き残りらしい。
「二桁か。多いね」
「晴人は満と九字探せ。俺がまとめて仕留める」
「ずるいよ一海君ばっかり。僕だってスキル上げて来たのに」
悪魔二匹は無視だ。俺はくじを引いて、無事に帰る事を考えよう。それから復讐だ。
「で、くじ引きは?受付とか……」
――ぷつん。一歩踏み出したところで、足が軽く引っ掛かった。
「あ、馬鹿!」
「伏せて!」
今度は足払い。参道に衝突した顔面すれすれ、白羽の矢が突き刺さった。
「げふっ!」
「ぐぅっっ!!」
破魔矢だ。リンシャン鈴を鳴らしながら、縁起物の破魔矢が雨あられ。直撃された何人かが灰になる。
「おんべいしらまんだやそわか!(毘沙門天)」
「四柱鎮護急急如律令!」
一海が指を組んで呪文を唱え、同じく晴人が宙に図形を描く。降り注ぐ破魔矢が一斉停止、木端微塵に爆散した。
ファンタジー
公開:20/01/03 21:52

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。

【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞

いつも本当にありがとうございます!

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