別れのbreakfast

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ねえ、どういうこと?私のことが嫌いになったの?
「…そうじゃないよ」
じゃあ、何なのよ。あんなに喜んでたのに、もう飽きたってこと?
「…いや…」
私だってマンネリ化しないよう、いろいろ工夫してるのに。
「…うん…でも…」
何よ。はっきり言いなさいよ。
「…何かこう…重いっていうか…」
重い!?そんなの酷いじゃない!ちょっと待ちなさいよ!待ちなさ…!

俺は素早く扉を閉めた。
…ごめんな。勝手な言い分なのは判ってる。でも駄目なんだ。確かに最初は特別感もあって新鮮なんだけど、ずっと続くと重く感じてくるんだよ。

俺は戸棚から慣れ親しんだ食パンを取り出してトースターに放り込むと、スイッチを押した。芳ばしくも懐かしい香りが部屋中に漂う。キツネ色に焦げたパンの表面にバターをたっぷり。さくっとひとくち。
…うま…。

俺はさっき餅をしまった冷凍庫をちらりと見やった。
―よし、今夜はカレーで決まりだな。
その他
公開:20/01/03 21:00
更新:21/08/26 10:58
お餅は大好きなんだけど そろそろバタートーストが恋しい

秋田柴子

2019年11月、SSGの庭師となりました。
現在はnote・TALES・エブリスタなどで活動中。
2026年4月7日に『栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂』(朝日文庫)で商業デビュー。

【刊行】
・栗は月色、こがね色 和菓子処長月堂(朝日文庫)
・第31回やまなし文学賞受賞作品集(山梨日日新聞社)

【活動歴】
・第2回 日本おいしい小説大賞 最終候補(小学館)
・第31回やまなし文学賞 佳作『雨を知るもの』→書籍化
・創作大賞2025 入選 『栗と牡丹』→書籍化
・SSアンソロジー『ベリショーズ』寄稿
・ホラーアンソロジー『ウタ・カタ』寄稿

【note】
 https://note.com/akishiba_note

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