三日坊主と召喚くじ(十二)

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一海が敵を大方殲滅、晴人がタブレット式盤で箱を探索&残りを粉砕する間、俺はお守りの力で比較的安全に(おみくじ箱トラップ以外)くじ引きに専念出来た。
そもそも俺は、大吉三連続で喜ぶ凡人。悪友大魔神と肩を並べる事が間違いだ。しかし悲しいかな、俺のくじ運は本物で、ここまで八連続、見事に文字を揃え続けた。そしてラスト九回目。お空のドラゴンに冷凍ビームを噴射され、怯んだ隙に金髪の魔導書使いに箱を奪取されたのだ――。
以上、回想終了。相手の魔法が強烈で動けない為、振り返ってみた。
「どうする晴人。向こう全ガードされて、怒ってないか?」
「Valanga,Calamiiità!!!」
「呪文変わったね。後ろに雪崩が見える」
「あれも行ける?」
「ちょっと自信ない。……あそうだ、闇狛たの」
――ぶん、バシッ!
闇狛の尻尾に撥ねられ、晴人場外。
「え、ちょっ……晴人?はる、えぇぇぇ!?」
俺、最大のピンチ。
ファンタジー
公開:20/01/04 23:57

創樹( 富山 )

創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。

【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞

いつも本当にありがとうございます!

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