メトロ・ノーム

ノーム。ヨーロッパの民謡に登場する土精霊。
１２ｃｍ程の小さな体だが手先が器用で頭も良い。精緻な細工品を作る事が得意だ。

そんな精霊ノームは知られていないだけであらゆる場所に存在する。
音楽室に置いてあったメトロノームなんて最たるものだ。
規則的にカッチカッチと鳴るあの音はノームが槌を振るう音に他ならない。
彼らは今やその姿を機械に変え、人々の生活に深く浸透している。

都会ではそんなノームが今も規則的に槌を振るい続け、とある建造物を作り続けているらしい。
その建物は地上から見る分には何の変哲もないが地下は幻想世界のダンジョンもかくやという作りになっている。
人間はそんな地下世界に今日も潜っては機械仕掛けのトロッコに乗り、己が目的地に向かっていく。今いる地下世界がどれだけの規模かも知らぬまま。

興味があるなら貴方も探検に来ませんか？
ここは東京メトロ。ノームが作り出した現代の魔窟です。