時期時季時機

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太陽のようなヒマワリが咲く頃、僕は爽やかな風に乗り両親の元へやって来た。僕の右手を父がしっかり握り、左手には母の手。歩きながら声を揃えて「いっせぇーのせい!」で大きくジャンプ!着地したらドシン!弟が笑いながら僕の背中に突進してきた。「鬼さーんこちら!」秋風で黄金に波打つススキの中を脇目も振らず走る僕の頬を撫でた穂の綿毛が舞う。それは白い雪になり、冷えた僕の手にある受験票の番号は、目の前にある第一志望高校の合格発表には無かった。ハラハラと降り注ぐ雪は桜の花びらとなって僕の新しい制服の肩につく。僕の肩を親友がポンと叩いて花びらがヒラヒラ落ちたのを目で追いながらかがむと、手に卒業証書を貰い深々とお辞儀をした。顔をあげると新幹線の窓越しに僕に手を振る両親。僕は東京に降り立ち、スーツを着ながら険しい道のりを歩んでいると、一緒に伴奏をしてくれる彼女が妻となり、僕は父となった。
時間と季節と運命が廻る。
その他
公開:19/12/31 04:48
更新:19/12/31 15:40
節目

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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