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夢を見ていた。坂道を上がっている時、蹲っている若者に出会った。彼は私に、「私の故郷はこの坂を上って下りた所に在るのですが、疲れてしまって、とても辿り着けそうにありません。すみませんがあなたの体をお借り出来ないでしょうか」と言ったので、私は手助けしようと「良いですよ」と答えた。若者は「良かった、107人の方に声をかけ、やっと108人目であなたに出会えました。」と嬉しそう。

目が覚めると私の体はとても重くてだるい、動かすと節々が痛み、やっと立ち上がってみたが、自分の体ではない。どうなったんだろうと悩みつつ一週間経って突然体の痛みが取れた。
その夜夢を見た。あの若者が現れて「私はもうすぐ肉体を離れます、あなたのお陰で故郷に行け、充分親孝行することが出来ました。ありがとうございます。
お借りしたあなたの肉体をお返しします」と言うと、姿が消え暗闇になると同時に、私の目が覚めとてもすっきりした。
ファンタジー
公開:19/12/26 11:17
更新:19/12/26 15:30

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