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「俺、打たせて取るタイプなんだよね」
タケシは俺との恋愛談義でそう言った。
打たせて取るタイプ。野球に例えると女の子にわざと甘い球を投げ、相手に打たせてアウトを取る、そういうことね。自分からは告らない、と。はいはい、わかったよ。たしかにタケシはルックスは悪くなく、あまりガツガツしていないし、まあ説得力はあった。
ただ、タケシはそのあとありがちな中高時代のウンザリさせられる武勇伝は一切語らなかった。タケシとは大学で知り合った仲だが、そこは好感が持てた。
ある日、サークル仲間の男女数名でランチをした。そのときタケシは何故かソワソワして会話も上の空になっていた。
あとでタケシは俺に小声で言った。
「ねえねえ、気づいた?ケイコちゃん。俺のこと、下の名前で呼んでたよね。この前まで苗字だったのに〜」
舞い上がるタケシを見て俺は思った。
タケシよ、お前はホームラン打たれるタイプだったのね。
タケシは俺との恋愛談義でそう言った。
打たせて取るタイプ。野球に例えると女の子にわざと甘い球を投げ、相手に打たせてアウトを取る、そういうことね。自分からは告らない、と。はいはい、わかったよ。たしかにタケシはルックスは悪くなく、あまりガツガツしていないし、まあ説得力はあった。
ただ、タケシはそのあとありがちな中高時代のウンザリさせられる武勇伝は一切語らなかった。タケシとは大学で知り合った仲だが、そこは好感が持てた。
ある日、サークル仲間の男女数名でランチをした。そのときタケシは何故かソワソワして会話も上の空になっていた。
あとでタケシは俺に小声で言った。
「ねえねえ、気づいた?ケイコちゃん。俺のこと、下の名前で呼んでたよね。この前まで苗字だったのに〜」
舞い上がるタケシを見て俺は思った。
タケシよ、お前はホームラン打たれるタイプだったのね。
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公開:19/12/27 08:05
更新:19/12/29 16:41
更新:19/12/29 16:41
400文字に収めるのに四苦八苦していますが、いろいろなジャンルにチャレンジしたいです。
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