ココロアラブリ

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聖なる夜に親友と街へ繰り出していた俺は、とんでもない光景を目にした。
街中のクリスマスツリーが見事になぎ倒されていたのだ。
「なんじゃこりゃ? 怪獣でも出たのか?」
「まさか。でも、かなりの根気とパワーがないと、ここまでは出来んぞ。誰がこんな事を……」
「ココロアラブリの仕業ね」
突然、目の前に現れたお淑やかなお嬢さんがそんな事を言い出した。
「ココロ」
「アラブリ?」
「この時期よく出るの。寂しい人たちの荒ぶった心の思念が集まり、それによって生まれた力がこの怪奇現象なの」
「怪奇現象?」
「にしても凄いパワーだな」
「鬱陶しいでしょ? ツリーなんて」
このお嬢さんも心が荒ぶっているらしい。
「ねぇ、今から私とデートしない? うふふ」
不敵な笑みを浮かべたお嬢さんの腕がガシャンと機械化した。身の危険を感じた俺たちは逃げ出す。
しかしロケットパンチの如く飛んで来た腕に掴まれ、夜の街へと……。
その他
公開:19/12/24 22:00

壬生乃サル

まったり。

2022年…3本
2021年…12本
2020年…63本
2019年…219本
2018年…320本 (5/13~)

壬生乃サル(MiBU NO SARU)
Twitter(@saru_of_32)

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