息子のために戦う男

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聖なる夜。サラリーマン、もとい社畜のKさんはようやく仕事を終わらせた。外は猛吹雪で前も見えない。
「このままでは息子にプレゼントが! やむを得ん」

「変・身!」
説明しよう。Kさんは聖なる夜だけとある聖人の力を借りてヒーローになれるのだ!

「サンター・ジャンプ!」ビルをも飛び越える跳躍力で召喚したトナカイソリに飛び乗る。
吹雪の中でも「サンター・アイ」ならば問題ない!
家にたどり着き、邪魔な雪を「サンター・ハリケーン」で吹き飛ばす。
そのまま家に侵入し息子の部屋へと突き進む。

「まずい!」息子がトイレに起きてきたので慌てて隠れる。
この力は『息子がサンタクロースを信じている事』が発動条件だ。
正体は絶対に知られてはならない!

無事プレゼントを息子の枕元に置く。
それにしても、もう二十年か。いい加減ばらしたほうがいいかもな。
痛めた腰をさすりつつ一人つぶやいた。
ファンタジー
公開:19/12/24 19:04
更新:19/12/24 19:06

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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