虚像国宝
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その国では、国全体でひとつの神を信じている。強制されている訳ではないが、皆、熱心な信者だった。
とても穏やかな日差しの差す、こたつの中みたいに暖かな日。パレットみたいな花畑ができたことを神に感謝するため、祭りが行われていた。騒いで飲んで楽しんでいた。
「それでは、私たちに美しき景色をくださった神に感謝を!」
国王がさけべは、国民は一人残らず、国で一番大きく国宝になっている教会の方に向く。片ひざをつき、手を組み、目を閉じて祈りと感謝を心のなかで唱え出した。
その瞬間、バッと遠い国から飛んできた爆弾により、教会がパッと消えてしまった。教会のあった土地には、ただただ焼け野原が広がっているだけ。国民は呆然とした。受け入れられなかった。
神はわざと家を無くされたのだ__。
そう信じるしかなかった。
今でもその土地は更地のまま。国民はその焼け地を国宝とし、虚像に向かって祈り続ける__。
とても穏やかな日差しの差す、こたつの中みたいに暖かな日。パレットみたいな花畑ができたことを神に感謝するため、祭りが行われていた。騒いで飲んで楽しんでいた。
「それでは、私たちに美しき景色をくださった神に感謝を!」
国王がさけべは、国民は一人残らず、国で一番大きく国宝になっている教会の方に向く。片ひざをつき、手を組み、目を閉じて祈りと感謝を心のなかで唱え出した。
その瞬間、バッと遠い国から飛んできた爆弾により、教会がパッと消えてしまった。教会のあった土地には、ただただ焼け野原が広がっているだけ。国民は呆然とした。受け入れられなかった。
神はわざと家を無くされたのだ__。
そう信じるしかなかった。
今でもその土地は更地のまま。国民はその焼け地を国宝とし、虚像に向かって祈り続ける__。
その他
公開:19/12/26 17:00
更新:19/12/26 17:48
更新:19/12/26 17:48
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