おばあちゃんのこんぺいとう

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今日はおばあちゃんのおそうしきでした。おばあちゃんはまるでねむっているようでした。からだにあながあいたみたいにすーすーします。
いまわたしはおばあちゃんと来ていた公園のベンチにすわっています。よなかにひとりで出かけるのははじめてです。星空を見あげると、きゅうになきたくなりました。
「おばあちゃーん」
ベンチの上でまるまってないているとぽとん、とあたまの上になにかがふってきました。びしょびしょのかおをあげると、たくさんのこんぺいとうが空からばらばらとふってきました。色とりどりのこんぺいとうは、じめんいっぱいにひろがりました。よくおばあちゃんとたべたこんぺいとう。
「まみちゃんはいい子だよ。なくんじゃねえ」
空からおばあちゃんの声がやさしくひびきました。
気づくとわたしは大きくてひろいおとうさんのせなかにおんぶされていました。
にぎっていた手をひらくと、もも色のこんぺいとうがひとつありました。
その他
公開:19/12/23 11:01
更新:19/12/23 12:41

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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