地球のへそ(節)

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 太平洋の真ん中には、そこだけ真水になっていて、海洋生物が近づかないような場所がある。その上を通過した船舶がたびたび行方不明になっている。
 この話は太陽系の惑星が出来たばかりの頃の話である。
その頃ある星では、人類とAIの戦争が勃発しAIが原爆のボタンを押すという形で終焉を迎えようとしていた。命からがら生き延びた1人の男は宇宙船ではるばる地球までやってきた。
そして地球に一つのへそ(巨大スプリンクラー装置)をつけて、そのまま息絶えた。
もし地球が彼の星と同じ運命をたどる時、そのへそは放射線吸収水などを吹き出し地球を原始状態にリセットしてくれる。
つまり、生命の起源からのリスタートが可能な状態にしておいてくれたのだ。
植物プランクトンから始まり、長い年月をへて魚類、両生類、爬虫類(恐竜)、鳥類、哺乳類(人類)の過程を再度繰り返せるのだ。

ちなみに、このへそはすでに2回作動している。
その他
公開:19/12/20 22:34

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