浮気しないで、シンジ

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「リナ、彼、浮気してるかも」
彼氏のシンジと、友達のリナは幼なじみだ。リナの紹介で彼と付き合い始めて1ヶ月。
「シンジが?ないっしょ。ユメのことめっちゃ好きじゃん」
「見ちゃったの。駅で綺麗な女の人と一緒に歩いているところ。すごく親しそうだった」
私が本気で悩んでるのを見て、リナが「よしわかった!」と私の背中を叩いた。
「私がシンジに直接聞いたる」

放課後、シンジの学校の最寄り駅に行ったら、シンジがまたあの綺麗な女の人と歩いていた。
私がいるのに、やっぱり浮気?唇を噛みしめていると、リナがふたりに近づいて女の人に話しかけた。
「ヨウちゃん、相変わらず綺麗だね。魔女かなにか?」
女の人は困った顔で笑っている。
「え、知り合い?」
「知り合いも何も、シンジの親だよ」
なんだぁ、お母さんだったのか。余計な心配しちゃった。
「ユメ、勘違いしてるだろうから言っとく。この人、シンジのお父さん」
え。
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公開:19/12/20 13:24

深月凛音( 埼玉県 )

みづき りんねと読みます。
創作が大好きな主婦です。ショートショート小説を書くのがとても楽しくて好き。色々なジャンルの作品を書いていきたいなと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
猫ショートショート入選『ミルク』
渋谷ショートショートコンテスト優秀賞『ハチ公、旅に出る』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[節目]入賞『私の母は晴れ女』
ベルモニーPresentsショートショートコンテスト[縁]ベルモニー賞『縁屋―ゆかりや―』

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